健康診断はアフターフォローが重要!産業医面談と就業判定

日付2021.07.31
更新日:2021.12.24
健康診断フロー

健康診断の実施後の流れ

健康診断の実施が終わったら、企業から産業医へ、全従業員の健康診断結果を共有します(紙ベースで共有することが多いです)。そこで、健康診断の実施日から3か月以内に、産業医より1人1人の健康診断結果を確認・意見を記載してもらう必要があります。
健康診断を実施した後の、一般的な流れは下記のようになります。

【健康診断の実施後の流れ】

健康診断の実施

健康診断結果の労働者への通知:個人結果票を配布します

就業に関する医師(産業医)の意見聴取:産業医が1人1人の健康診断結果を確認し、就業判定を行います。

産業医面談:健康障害のリスクの高いと思われる労働者へ、産業医面談を行います

事後措置:産業医面談の結果を参考に、事後措置として就業上の配慮(就業制限)を行います

就業上の配慮(就業制限)を行った場合、治療や改善状況に応じて就業制限を緩和します

健康診断フロー

リスクの高い従業員へ、産業医面談を設定しましょう

1.従業員への通知

まず、人事労務担当者から健診判定後面談が必要と判断した従業員本人へ通知を行います。

2.産業医面談の準備(事前の情報共有)

人事担当者は、産業医面談を行うことになった従業員に関する情報を用意して、産業医へ事前に共有します。
Dr.健康経営が提供する「面談者事前記入シート」を活用し、事前に従業員本人に記入してもらい、人事担当者経由で産業医へ共有しましょう。
また、当該授業員の3〜5年分の健康診断結果、通院している場合にはお薬手帳、血圧や体組成の測定結果(会社に血圧計など器具がある場合のみ)、本人の性格、業務内容や職場環境などもできるかぎり情報があるとよいでしょう。

※Dr.健康経営が提供するテンプレートはこちら!ぜひご活用ください。

・面談者事前記入シート

3.産業医面談の実施

面談者事前記入シート」の内容を元に、産業医が身体状況、精神状況、業務状況の確認を行います。就業制限を検討すべき項目である、身体・体重・腹囲、聴力・視力、血圧、胸部X線、心電図、貧血、糖尿病、脂質異常、肝機能などを中心に、それぞれの項目に対する症状やリスク因子などについて確認します。
面談内容のうち、産業医が会社に報告すべき、報告したほうがいいと考えられる事項について、本人にその共有に関する同意が確認されます。本人が拒否した場合は、面談内容について人事担当者や上司には報告されません。

4.面談報告書、産業医意見書の共有

面談後、産業医から人事労務担当者や職場の上司に報告書、就業上の措置に係る意見書が渡されます。記載されている内容は、基本的に面談中に本人に共有の同意をとった項目になります。面談報告書・意見書には、必要に応じて就業制限内容医療機関への受診勧奨なども記載されています。

産業医面談をもとに、就業判定と就業配慮を決定する

健康診断の結果、病院受診の結果、産業医面談の結果などをふまえて、産業医は「通常勤務」「就業制限」「要休業」といった就業判定をします。
病院からもらった情報提供書に就業に関する注意点が書いてある場合、または精密検査の結果が良くない場合、本人の就業状況などを考慮して何らかのリスクがある場合には、就業上の配慮として就業制限をかける必要があります。
症状が重い場合、緊急治療や入院が必要な場合には、休業についても検討します。
就業制限をかけた場合、制限後も定期的な産業医面談を実施して治療状況など従業員をフォローし、どうなったら就業制限を解除してよいかも決めておく必要があります。
健診結果に問題がない労働者は「通常勤務」として判定し、特に就業上の配慮や措置は必要ありません。
就業判定

鈴木 健太
監修者
鈴木 健太(すずき けんた)
代表取締役/医師・産業医

1989年、東京都国立市出身。2009年、筑波大学医学部へ入学。
在学中にKinesiology, Arizona State Universityへ留学し、医学・経済学・人文学等を学ぶ。
卒後は国立国際医療研究センターで勤務医として働く。
予防医療の重要性に気づき、帝京大学公衆衛生大学院で健康経営を研究しつつ、産業医として多くの企業を担当する。