スコア競争の健康経営から、“本質改善”へ  
いま企業が選ぶべきアプローチは何か。

日付
更新日:2025.12.04

健康経営の認定制度が普及し、人的資本経営の文脈が広がったことで、
企業の健康経営への取り組みはさらに拡大した。

中小規模法人部門の認定数で見ても、
2017年が申請数318件に対し、2025年の申請数は19,796件と、
制度は浸透し、取り組み自体は広がっている——これは間違いない。

しかし今、現場を見ると別の兆候が見えてくる。

「認定の取得・維持」が目的化し、「本質的な経営課題解決」を見失った
「スコアのための健康経営」が増えている。

形式的な取り組みやチェックリスト消化型の施策が増え、
実態改善につながらないケースは珍しくない。

スコアは良い。だが、現場は変わったか?

弊社が相談を受ける企業の中には、認定取得済・高スコアでありながら、
休職復職対応や制度運用が属人的で破綻気味なケースがある。
例えば休復職フロー。

多くの企業では、制度自体は整備されている。

    • ・休職者への給与補償
    • ・復帰後の配慮
    • ・外部支援制度

しかし、実際の運用は下記のようになっていることも少なくない。

    • ・現場判断がバラバラ
    • ・記録が残らず属人運用
    • ・休職者は放置され、復帰できず再休職

制度はある。だが、正しく機能していない。
これは極端な例ではなく、むしろ「認定企業ほど起きているギャップ」だ。

誰が埋めるべきギャップなのか

近年その役割を期待される存在が「保健師」だ。
保健師とは、看護師の資格を持ちつつ、人の健康課題を予防・改善し、生活や職場環境まで含めて支援する専門職であり、
健康経営に取り組む中で、未病・予防を重要視している企業から徐々に注目を集めている。

保健師は、その専門性を活かし、未病・予防を促進させるため、産業医・人事・現場間の橋渡しとして、導入されることが多い。
しかし導入企業の一部では、保健師がその専門性を十分に発揮できず、次のような状態になっている。

・人事のタスクを肩代わりするだけの作業者化
・提案や制度改善ではなく「依頼対応係」
・専門性を活かす前に現場に飲み込まれる

結果として、
「保健師を入れたが変わらない」、「ただ人件費が増えただけ」という声すら出てくる。

本来保健師は医療・支援・予防の専門職だが、
制度設計や法的解釈、組織運用設計などが絡む領域になると、
単独では動けないケースが多く、専門性が発揮しにくくなる。
つまり「保健師の専門性を活かす土台」が、企業側に用意されていない場合、
「保健師を入れたから」といって改善していくとは限らないのだ。

今、企業に必要なのは「自走できる保健師の仕組み化」

我々が考える次の健康経営は、制度取得型から運用改善型へ。
点数ではなく、職場の健康成果を出すフェーズへ。
このように変わっていくと考えている。

そのためには、単に保健師を採用・配置するのではなく、

    • ・役割定義
    • ・フロー整備
    • ・産業医/人事との連携設計
    • ・相談体制・支援モデル

上記要素を含めた「保健師が成果を出す仕組みづくり」が必要になる。
そしてこの仕組みづくりは、保健師自身が動きながら見えてくる実態を踏まえてやることで、
実効性のある健康経営推進となる。
単純に外部のコンサルなどに依頼する場合と異なり、
保健師が人事の手足となって動く時間や期間は持ちつつも、
どのように良い仕組みへと転換していくかが重要となる。

必要なのは、
「現場と制度の間を翻訳し、仕組みを動かす保健師コンサルティング」である。

まとめ

健康経営は、制度が普及し成熟期に入った。
次の問いはこうだ。
「点数を取るために動くのか」
それとも
「会社と働く人の未来のために改善するのか」

後者を選ぶ企業が増え始めている。
その変化を支えるのが、私たちの「保健師コンサルティング」だ。

健康経営の“本質改善”に踏み出すために、
まず押さえるべきポイントとは?

「保健師はいるが、思うように活躍してもらえていない」
「健康経営の取り組みが“イベント化”して成果に結びつかない」
「そもそも、人事側の業務整理が曖昧で役割が噛み合わない」

こちらの記事を見ていただいた方限定で、「活躍する保健師の条件と実務整理ガイド」を無料配布中!

  • 何ができる職種なのか
  • どういう条件で能力を発揮するのか
  • 人事としてどこまで整えておくべきか
  • 失敗しがちな導入パターンと対策

を体系的にまとめた"実務ガイド"です。