産業保健・健康管理

衛生委員会の立ち上げ方は?参加メンバーの選出方法・必要書類も解説【テンプレート付き】

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更新日:2023.02.20

衛生委員会の立ち上げとは?

労働者が50名を超える事業所では、衛生委員会を毎月1回設置・開催する必要があります。
衛生委員会の立ち上げ方法、毎月の運営方法については、基本的には会社主導で行っていくものです。しかし、社内に慣れている担当者がいない、日々の業務で忙しいといったケースもしばしば見られ、そのような場合は産業医のアドバイスのもと進めていくのがよいでしょう。
ここでは、衛生委員会の立ち上げに必要な書類、衛生委員会の進め方を説明していきます。

衛生委員会の設立、進め方をプロに相談したい方は、お気軽にDr.健康経営までご相談ください

衛生委員会の参加メンバーとは?

衛生委員会に参加すべきメンバーは明確に定められていませんが、以下の7人体制が望ましいです。
人数がそろわない場合は、5人体制、3人体制(衛生管理者が労働者側かつ④を満たすとする)も可能です。
① 総括安全衛生管理者又はそれ以外の者で、当該事業場において事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者(議長=委員長):1名
② 安全管理者および衛生管理者:1名以上
③ 産業医:1名以上
④ 労働者のうち、安全・衛生に関し経験を有するもの
⑤ 労働者のうち、(労働者の過半数で組織される)労働組合を代表する者、もしくは労働者の過半数を代表する者、もしくはそれらに推薦された者
衛生委員会のメンバー

衛生委員会の立ち上げにおける必要書類

衛生委員会を立ち上げる際には、以下の規定や書類を作成保存する必要があります。
Dr.健康経営では各書類のフォーマットを提供しており、これらを活用することですぐに必要書類の作成が可能となっております。

① 産業医の選任、衛生管理者の選任、労基署へ選任届の提出

労働者50名以上の事業所では、産業医と衛生管理者を選任し、労働基準監督署へ選任届を提出する必要があります。
選任届は以下のテンプレートに必要事項を記入すれば完成です。または、厚生労働省のホームページより書式のダウンロードが可能です(下記)。こちらの書式は、産業医だけでなく、衛生管理者の選任届も併用することができます。
労働基準監督署への提出は、産業医と衛生管理者を選任した後、速やかに(原則3カ月以内)提出してください。
衛生管理者がいない場合は、衛生管理者の資格保有者を採用するか、従業員の中から担当者を決めて資格を取得してもらいましょう。衛生管理者がいない状態が続くと、労働基準監督署から指摘を受ける可能性があります。

テンプレートはこちら

テンプレート11 労基署用_選任届

※総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei36/20.html

② 各種規定の作成(衛生委員会規定/衛生管理規定/健康情報取扱規定)

労働者50名以上の事業所では、以下の「衛生委員会規定」「衛生管理規定」「健康情報取扱規定」の3つの規定を作成保存する必要があります。衛生委員会(または安全衛生委員会)を設立後、速やかに(原則3カ月以内)作成しましょう。

各種規定は以下のテンプレートに必要事項を記入すれば完成です。

テンプレートはこちら

衛生委員会規定
衛生管理規定
健康情報等の取扱規程

③ 年間計画の作成

労働者50名以上の事業所では、毎年1回、安全衛生に関する年間計画を作成保存する必要があります。

年間計画は以下のテンプレートに必要事項を記入すれば完成です。

テンプレートはこちら

安全衛生年間計画

初回の衛生委員会の進め方

上記の書類を作成したら、初回の衛生委員会では、以下の内容について確認していきます。
初めての衛生委員会は、産業医のサポートのもと進めていき、2回目以降の衛生委員会では委員長が主導で進めていくとよいでしょう。

Dr.健康経営では、衛生委員会の議事録フォーマットを提供しており、この議事録に記載の項目に沿って進めることで、なにを確認すべきかが明確になっています。

議事録フォーマットはこちら

衛生委員会 議事録

1. 衛生委員会、職場の各種状況について

・委員長(司会)、衛生管理者、産業医、委員の決定
・事故や労災の発生状況、私傷病や休職者の発生状況の確認
・会社からの議題や相談事項の確認

2.職場巡視について

衛生管理者は週1回、産業医は2カ月に1回以上の職場巡視を行うことが義務になります。
衛生管理者と産業医で職場巡視を同行し、巡視結果の報告を行いましょう。

3. 長時間労働について

・長時間労働者の人数(45時間以上、80時間以上、100時間以上)
・長時間労働者面談が必要な対象者の確認
・次回以降に向けた産業医面談の設定

4. 健康診断について

・健康診断の実施時期、対象人数の確認

5. ストレスチェックについて

・ストレスチェックの実施時期、対象人数の確認

6. 産業医面談について

・メンタル不調者、休職復職者、その他健康相談がある社員の確認
・次回以降に向けた産業医面談の設定

衛生委員会の議事録の作成例

衛生委員会の開催ごとに、議事録を作成保存する必要があります。作成例は、こちらを参考ください。
衛生委員会議事録

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些細なことでもぜひお気軽にご相談ください。

鈴木 健太
監修者
鈴木 健太
医師/産業医

2016年筑波大学医学部卒業。
在学中にKinesiology, Arizona State University留学。
国立国際医療研究センターでの勤務と同時に、産業医として多くの企業を担当。
2019年、産業医サービスを事業展開する「株式会社Dr.健康経営」を設立、取締役。

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