産業保健・健康管理

職場巡視がスムーズになるチェックリストとは?活用法・作成例も紹介

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更新日:2023.09.29

労働者50名以上の事業所では、週1回の衛生管理者による職場巡視、2カ月に1回以上の産業医による職場巡視が義務となります。

職場巡視を行う際には、チェックリストを用いることで確認するポイントの明確化ができ、改善の過程を振り返ることができます。

職場巡視に関する記録を残すことは義務ではありませんが、チェックリストが職場巡視を実施した証明になると同時に内容も残しておくことができるため、会社としては望ましいでしょう。

職場巡視と併せて産業医の選任は必要となります。お悩みの方は、お気軽にDr.健康経営までご相談ください

巡視チェックリストを使用する企業

労働者50名以上のすべての事業所で使用します。

巡視チェックリストを使用するタイミング

職場巡視を実施する度に記入します。(衛生管理者は週1回以上、産業医は2カ月に1回以上)

巡視チェックリストを使用する担当者

巡視チェックリストを記入する担当者についての規定はありませんが、巡視を行う本人(衛生管理者もしくは産業医)が作成し、会社が保存するようにします。

巡視チェックリストに記載する内容とは?

巡視チェックリストに記載する情報に決まりはありませんが、テンプレートの内容を参考にしながら、以下の内容を記載し、企業の形態に合わせて必要に応じて改変しましょう。

巡視実施情報

巡視の実施日や実施場所、同行者について記載

巡視内容

事務所の衛生基準(下記の事務所則(※1)を参考)
通路・休憩室・トイレ・食堂なども確認
快適職場づくり
安全衛生における5S(※2)の状況確認、受動喫煙対策、各種配置やレイアウトについて
作業方法の確認
作業姿勢・腰痛・作業時間・作業強度・作業の反復性・休憩時間・精神身体的負担など
安全・防災対策
救急・防災グッズ、消化器、避難経路など
過重労働・メンタルヘルス対策
事務所や作業場の雰囲気、コミュニケーションの有無など
有害物質の取扱い・保護具など

(※1)事務所則…「事務所衛生基準規則」の略。基本的に有害物や危険物を取り扱わない作業場(主にオフィス)に適用される規則。
(※2)5S…整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)・躾(Shitsuke)の頭文字をとったもの。

(※1)【事務所則に定められている主な巡視の着眼点】
1.空気環境
1)気積(人がどれだけ密集しているか):10㎥/人以上
2)換気:一酸化炭素:50ppm以下、二酸化炭素:5000ppm以下
3)温度・湿度:室温17℃以上28℃以下、相対湿度40%以上70%以下
4)照度:精密な作業:300ルクス以上、普通の作業:150ルクス以上、粗な作業:70ルクス以上
5)騒音・粉塵 等
2.清潔
1)給水、排水
2)ねずみ、昆虫等の防除
3)廃棄物
4)便所・洗面 等
3.休養
1)休憩:50人以上または女性30人以上では男女用を区別する事
2)睡眠・仮眠施設
3)椅子の設置 等
4.救急
1)救急用具の備え付け、消火器、避難通路等

(※2)【安全衛生における5Sとは?】
1. 整理:会社にとって必要なものと不要なものをきっちり区別し、必要なものだけを残しているか。
2. 整頓:必要なものが、必要なときにすぐに取り出せるような置き場所、置き方が決められているか。
3. 清掃:ゴミや汚れのない綺麗な状態を保ち、掃除のルールを作る。
4. 清潔:整理・整頓・清掃を徹底して実行し、定めた状態を維持して定期的にチェックできているか。
5. しつけ:従業員が決められたことが守れるよう習慣化し、それを確認できる仕組みが作られているか。

「巡視チェックリスト」のテンプレートはこちら

テンプレートに必要事項を記入し、企業に合わせて最適なチェックリストを作成することが可能です。
巡視チェックリスト

職場巡視と併せて産業医の選任は必要となります。お悩みの方は、お気軽にDr.健康経営までご相談ください

 

巡視チェックリストの記入例を紹介

ここでは、テンプレート21「巡視チェックリスト」を用いて、事務所/オフィスにおける記入例を紹介します。こちらを参考に記入し、使用してください。

そのお悩み、Dr.健康経営に相談してみませんか?

「従業員数が初めて50名を超えるが、なにをしたらいいかわからない…」
「ストレスチェックを初めて実施するので不安…」

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Dr.健康経営では、産業医紹介サービスを中心にご状況に合わせた健康経営サポートを行っております。
些細なことでもぜひお気軽にご相談ください。

鈴木 健太
監修者
鈴木 健太
医師/産業医

2016年筑波大学医学部卒業。
在学中にKinesiology, Arizona State University留学。
国立国際医療研究センターでの勤務と同時に、産業医として多くの企業を担当。
2019年、産業医サービスを事業展開する「株式会社Dr.健康経営」を設立、取締役。

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