【記入例あり】ストレスチェック結果報告書の記入方法や労基署への提出方法を解説

日付2022.06.06
更新日:2022.06.06
ストレスチェック結果報告書の記入方法や労基署への提出方法を解説

ストレスチェックには、従業員のストレス状況を把握してメンタルヘルス不調を予防するための目的があります。使用する労働者が常時50人以上の事業場では、労働基準監督署へストレスチェック結果報告書の提出が必要です。結果報告書の提出は労働安全衛生法で定められた義務であり、提出を怠ると罰則を科せられてしまうため注意しましょう。

本記事では、ストレスチェック結果報告書の提出対象となる事業場の詳細や提出時期、最新の変更点、書き方と提出方法などを解説します。結果報告書の記入例も紹介しているので自社で結果報告書を作成する際の参考にしてください。

ストレスチェック結果報告書とは?

労働者50名以上の事業場では、ストレスチェックの実施後に結果を労働基準監督署に報告する義務があります。この章では、ストレスチェック結果報告書が必要な事業場の詳細や提出時期について解説します。

なお、ストレスチェックの概要について詳しくは『ストレスチェック制度の目的とは?義務となる企業や対象者は?』こちらも参考にしてください。

ストレスチェック結果報告書が必要な事業場

常時50人以上の労働者を使用する事業場では、ストレスチェック結果報告書を所轄の労働基準監督署へ提出しなければなりません。常時50人以上の労働者とは、派遣労働者やパート、アルバイト労働者も含めた事業場で常態として使用している労働者を指します。

したがって、派遣社員も派遣先の事業場の労働者数に加える点に注意してください。週1回しか出勤しないアルバイトなどの労働者でも、継続して雇用している状態であれば50人のカウントに加えます。

結果報告書は、ストレスチェックや面接指導の実施有無に関わらず提出しなければなりません。つまり、高ストレス者の面接指導がまったくなかった場合や、ストレスチェック自体を行わなかった場合でも、常時50人以上の労働者を使用している事業所ならば報告書の提出が義務となります。

ストレスチェック結果報告書の提出時期

ストレスチェック結果報告書は1年以内ごとに1回、定期に提出する必要がありますが、提出時期に定めはありません。各事業場の事業年度終了後など、事業場ごとに時期を設定して結果報告書を提出することが可能です。

年間で実施時期を分けてストレスチェックを行っている場合には1年分をまとめて報告し、報告書の「検査実施年月」欄は報告日に一番近い検査実施月を記入します。年に複数回のストレスチェックを実施している場合はそのうち1回分だけを報告すれば良く、複数回報告する必要はありません。

結果報告書には面接指導を受けた労働者数や面接指導の実施医師に関する事項なども記載するため、ストレスチェック結果報告書は高ストレス者への面接指導を実施した後に行う必要があります。

※ 出典:厚生労働省.「ストレスチェックと面接指導実施状況の報告について」

ストレスチェック結果報告書の提出は義務

ストレスチェック結果報告書の提出は義務
労働安全衛生法第100条の定めにより、ストレスチェックを行ったら結果報告書を作成し、事業者が管轄の労働基準監督署に提出することが義務付けられています。結果報告書が未提出だと、罰則の対象となることが労働安全衛生法120条5号に明記されています。

ストレスチェックそのものを行わなくても罰則は科せられませんが、結果報告書を労働基準監督署に提出しない場合は50万円以下の罰則対象となるので注意しましょう。未提出だけでなく、虚偽の申請をした場合も同様に罰則が科せられます。

ストレスチェック結果報告書の様式と変更点

ストレスチェック結果報告書の様式と近年の変更点を解説します。なお、ストレスチェック結果報告書の正式名称は『心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書』です。行政ホームページなどで結果報告書について調べるときは正式名称で検索しましょう。

ストレスチェック結果報告書の様式

ストレスチェック結果報告書の様式は労働安全衛生法規則第52条の21によって定められており、厚生労働省のホームページからもダウンロードできます。

なお、この書式への記入例と注意点は、以下のとおりです。
ストレスチェック結果報告書の様式
事業者情報として、労働保険番号、事業所の名称・所在地・電話番号を記載します。対象年は、令和なら元号欄は「9」です。

在籍労働者数、検査を受けた労働者数、面接指導を受けた労働者数は右詰めで記載します。労働者にとってストレスチェックは義務ではないため、「検査を受けた労働者数」は在籍労働者数より少なくなるケースもあるでしょう。

「検査を実施した者」は、事業場専任の産業医なら「1」、1以外の内部医療者なら「2」、外部委託先の医療者なら「3」です。「面接指導を実施した医師」は、専任の産業医が「1」、内部医師が「2」、外部委託先の医師が「3」となります。

「集団ごとの分析の実施の有無」欄では、集団分析レポートがあれば「1」ない・不明の場合には「2」と記載します。
「産業医」の欄には事業場で専任している産業医の氏名と所属医療機関名、所在地を記載します。産業医がストレスチェック実施者でない場合にも産業医の記入が必要です。

なお、厚生労働省のホームページではストレスチェック結果報告書の作成ツールが提供されており、アカウント登録などをせずに利用できます。

参考:厚生労働省.「労働安全衛生法関係の届け出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」

【変更点】産業医の署名捺印は不要に

従来、結果報告書には産業医の署名捺印が必須とされていましたが、令和2年8月28日からは署名捺印や電子署名が不要になりました。押印廃止によって企業負担が軽減され、よりスムーズな電子申請が可能です。

ただし、廃止されたのは署名捺印や電子署名だけであり、産業医の氏名や所属医療機関の名称、所在地の記載は以前と同様に不可欠です。産業医などによる面接指導やストレスチェックの実施も引き続き行う必要があります。

ストレスチェック結果報告書の提出方法

ストレスチェック結果報告書の提出方法

ストレスチェック結果報告書は、事業場単位で管轄の労働基準監督署に提出します。したがって、支店や営業所の分を本社などがまとめて提出することはできません。

結果報告書の提出は労働基準監督署への直接持ち込みや郵送でもできますが、e-Gov(イーガブ)による電子申請も可能です。e-Govとは各府省がインターネットで提供する行政情報の検索やオンライン申請などの窓口サービスを提供しているポータルサイトです。

e-Govで電子申請を行うには、まずe-Govアカウントを登録し、ブラウザを設定してからアプリケーションのインストールを行います。ストレスチェック報告書を提出する場合には、e-Govホームページの「手続検索」タブをクリックし、手続名称から探すと記載されている欄に、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書と入力して検索をクリックしましょう。「手続き検索結果一覧」に表示されるので、電子申請に関する注意事項をチェックしてから、アプリケーションで電子申請を行います。

※ 出典:e-GOV電子申請

まとめ

ストレスチェックの結果報告書は、常時50人以上の労働者を使用する事業場では年1回の提出が義務化されています。結果報告書の労働基準監督署への提出を怠ると罰則対象となるため十分な注意が必要です。

株式会社Dr.健康経営では、労働基準監督署に提出するストレスチェック結果報告書の作成はもちろん、ストレスチェックの準備や実施、集団分析、高ストレス者の面談実施など、一連のサービスをご用意しています。手間やコストを削減したストレスチェックを実現する、「ストレポ」をぜひご活用ください。

鈴木 健太
監修者
鈴木 健太(すずき けんた)
代表取締役/医師・産業医

1989年、東京都国立市出身。2009年、筑波大学医学部へ入学。
在学中にKinesiology, Arizona State Universityへ留学し、医学・経済学・人文学等を学ぶ。
卒後は国立国際医療研究センターで勤務医として働く。
予防医療の重要性に気づき、帝京大学公衆衛生大学院で健康経営を研究しつつ、産業医として多くの企業を担当する。